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第一話「宇宙の侵略者」

 邪王ガオーム。
 宇宙を彷徨い、あらゆる自然や星、そして生命を奪い続けた残虐なる破壊者集団・ジャマールの首領の名である。
 もしジャマールがこの地球に来たとすれば、翌日には地球は平らな星へと変貌する……あるいは、地球は既に消えているだろう。
 マッド・サイエンティストのシュヴァルツが凶悪兵器を作り上げ、高い戦闘力を持つギガロがそれを使ってその星の強者をねじ伏せる。
 その連鎖で、遂にジャマールが滅ぼした星の数は数百もの規模に上っていた。


 鳥羽甲平は今日、休日にしては珍しく妹のゆいよりも早く目が覚めていた。
 仕事の事情で両親は海外に出張し、二人は祖母に育てられている。甘やかしてくれる祖母の下では、甲平は自由に暮らしていた。起きる時間は学校があっても自由なはずだ(ただし、うるさい妹がいつもそれを許さない)。
  甲平も何か違和感を感じていた。昨日は夜遅くまで漫画を読んでいたのに……今日の朝は好きなヒーロー番組の日じゃないのに……。
 寝癖のついた頭をかきむしりながら、もう一度寝ようとベッドへ向かった。だが、ゆいが起きてしまったため、それはできない。……それに、眠くない。
「信じられない! お兄ちゃんがこんな時間に起きてるなんて。天変地異の前触れかしら」
 そのとき、なぜだか嫌な予感がした。本当に天変地異が起こってしまうのではないかとも思ってしまった。
 甲平はなぜか昔から「嫌な予感」にだけは自信があった。運動会の日に突然雨が降ることも(他の生徒はみなよろこんでいたが)、好きなスポーツ選手が引退することも、なぜだか寸前で嫌な予感がしていたのだ。
 そして、そういうときは決まって自分ひとりで起きていた。それでも、ゆいより早く起きるのは初めてだ。
 と、そのとき、突然の大地震とともに窓ガラスが一斉に割れた。
 割れた部分から入ってくる風はとても強く、漫画雑誌の置かれたテーブルがひっくり返った。
 甲平は泣き叫ぶゆいを庇うように抱えながら、「それまだ読んでなかったのに!」と豪風に怒りをむき出した。
「そうだ、お婆ちゃんが危ない!」
 今日、彼らの祖母は車で叔母のところへ向かっていたはずだ。
 それも、甲平が起きてからである。もしかすれば、車ごと吹っ飛ばされているかもしれない。
「助けに行かなきゃ!」
「無理よお兄ちゃん!」
 外から、何かが倒れる音、何かがつぶれる音、誰かが泣き叫ぶ声など、あらゆるものが聞こえた。
 小学生である彼らは、今だ状況が飲み込めない。何があれば、こんなことが突然起きるのだろう。
 風が止み、静けさが取り戻った時、そこは地獄だった。そのときもまだ、甲平もゆいも呆然としている。

 強風で倒れた電柱の下敷きとなった自動車など、初めて見た。


 二人の身の周りだけでも、何人もの人々が倒れた。
 甲平の近所に住む同級生の鮎川蘭は母親の死に涙を流していた。洗濯物を干していた最中に、ベランダから落下したらしい。
 隣の家で通行人から可愛がられていた犬も死んだ。
 そして、甲平とゆいを育てた祖母や、叔母も死んだ。
 一体、何があったのだろう。騒ぎから数分で入った情報は人の死と、倒壊した建物の情報だけだ。全て、自分たちの目で見た。
 アメリカにいる両親は、北海道に引越した親友は、果たして生きているのだろうか。あらゆる不安は募るばかりだ。
「クッソォォォォッ!」
 近くの家の塀を強く殴った。その塀はいとも簡単に崩れてしまった。きっと強風のせいで弱体化していたのだろう。
「……」
「なんだよ、ゆい!」
 怒り交じりの甲平の声がゆいの鼓膜に響いた。
「何も言ってないよ、お兄ちゃん……」
 ゆいは余計に泣いた。あらゆる人たちが死んだ。あまりにも悲しすぎる。それなのに甲平は怒った。だから余計に泣いた。
 甲平も今後、テレビやマンガを観ても笑える自信はなかった。
「──聞けェ! 愚かな地球人どもよォ! 今日からこの地球は我々ジャマールが破壊するゥ! 口答えは許さんッ! 明日には地球を真っ平らにしてくれるゥ!」
 拡声器のようなもので張り上げられた声が聞こえた。
「なんだよそれ……」
 甲平の叫びはジャマールに聞こえるだろうか。否、

「地球人なめんじゃねえッ!」

 甲平の言いたいことを盗むように、誰かが叫んだ。
 片霧大作。近所に住む体の大きい男性だ。関わりやすく、甲平やその同級生はよく大作と話をする。
 身内の人間が一人生存していたことを確認し、甲平はホッと一安心した。
「甲平、俺たち地球人はあんなヤツらにゃ負けねえよな!」
「──聞こえているぞ、愚か者ォ! 試してやろうゥ! キサマら全員地獄に落としてやるゥッ!」
 と、ジャマーと呼ばれる戦闘兵たちが上空から降ってきた。
 ジャマーたちが十二体。大作、甲平、ゆいを囲んだ。
「お出でなすったな、ジャマールのバケモノども! だが十二対三、しかも二人は小学生。いささか卑怯すぎやしないか?」
「そうだ! 汚ねえぞオマエら! それに、ゆいを巻き込むんじゃねえ!」
「黙れ! 地球人は明日には全滅する! 誰を巻き込もうと関係ないッ!」
「それからお前ら、地球人はなあ……テメエらみたいなヤツと何度も戦って勝ち続けてきた! ずっと昔からだ! 地球人は強い! テメエらじゃあ到底敵わないほどな!」
「なるほど……興味深い。だが、ジャマールを他の種族と同じにするとは……本当の愚か者だな。地球人は早々に殺しておくよう、シュヴァルツ様に伝えておこう。いずれジャマールが作り上げる地球には愚か者など不用だ!」
 ジャマーが襲いかかろうとした瞬間、三人の体が一つの光となり、別の場所へ移動した。
 ジャマーとジャマーがぶつかりあい、瀬戸物のように割れた。
「ヤツら、どこへ消えた?」
「──ここだァッ!」
 赤。
 青。
 緑。
「「「重甲ビーファイター!」」」
 三つの声が重なりあい、今世紀最高の昆虫戦士が名乗りをあげた。
 レッドル。羽山麗。
 ブルービート。甲斐拓也。
 ジースタッグ。片霧大作。
 実は、ジャマールの襲来は老師グルによって予知されていた。対抗手段として作られたのがビーファイターだ。
 襲来の時点からあまりに強力であったために深刻な被害があった後だが、彼らは今救える命を救うために立ち上がったのだ。
「いくぞ、ジャマールの怪人ども!」「スティンガーブレード!」
 ビーファイターは、地球に住むあらゆる生命は絶対に負けない。
 今まで幾多の魔の手から逃れた地球に、新たなるヒーローが現れた。
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No title

ジェラはいないんですね。
なんか、凄く熱くていいと思います。
頑張れ!ビーファイター!!!
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藤宮昴

Author:藤宮昴
HN:藤宮昴
16歳の学生

多趣味だけどこのブログではアニメ、特撮、漫画、ゲーム、洋画、邦画、小説等を取り扱います。

たまに日常が舞台のブログになる時もあります。
最近はサクラ大戦、特撮、プリキュアなどのネタがメインです。

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