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000:オープニング

ウルトラ怪獣シリーズ28 マグマ星人ウルトラ怪獣シリーズ28 マグマ星人
(2007/08/30)
バンダイ

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「……」

 破嵐万丈という男は、人類であることを捨てた改造人間・メガノイドと戦う男である。
 彼はまさしく、メガノイドとの死闘の真っ最中であった。
 そんな彼が何故、こんな薄暗い広間にいるのだろうか。

「──万丈様」

「……ギャリソンじゃないか」

 そう、彼が目を覚ましたのは自らの執事・ギャリソン時田に揺さぶられてのことであった。
 メガノイドと戦ったのは夢だったのか、と考えてみるがおそらくそれは夢の前の出来事である。
 となると、メガノイドとの戦闘が中断された理由はなんだろうか。

 まずはそんなことを考えたが、万丈の洞察力はまた別の問題を導きだす。
 ギャリソンのなりを考えると、一箇所だけいつもと違う点があるのだ。

「ギャリソン、どうしたんだい? その首は」

 薄暗い中でも、何かの光に反射してギャリソンの首元の銀色が光った。
 確かにギャリソンという男は齢ながらもなかなかお洒落な格好をしている。
 しかし、ネックレスというわけでもないだろう。──それは、首飾りというよりも犬や猫の首輪である。
 それをお洒落と勘違いしたのだろうか。万丈は先ほどの膠着したムードをいったん切り離して、高笑いしながらそれを指差した。

「似合ってないぞ、ギャリソン。…………で、一体ここはどこだっていうんだい?」

「さて、それは私にもわかりません。それと万丈様、首輪は万丈様の首にもついていますが……」

 老紳士の言葉は、高笑いする万丈とは正反対。少しの笑みも含まれていない。
 万丈より早く目覚めたのだから、万丈よりも状況をしっかり把握しているのも確かといえる。
 だからこそ、笑わない。

 万丈はすぐに自らの首元に手を当てた。
 首と手の平の間に冷たい壁がある。それこそが、ギャリソンと同じものなのだろう──。

「となると、この首輪は一体誰がつけたんだい?」

 万丈の問いに答えるものは表れない。
 ギャリソンはぽつり、私ではありません、とだけ呟く。
 それから一呼吸置いて、

「周りに倒れている方々にも皆、首輪がついておりますが」

 そんなことを言った。
 その言葉で、初めて万丈は辺りを見渡した。
 薄暗くて気付かなかったが、周囲には見知らぬ人々が倒れている。
 中には、メガノイドと思しき外見のものもいる。──だとすると、何故メガノイドまで倒れているのか。
 眠っている万丈を、今のうちに殺すチャンスではないか。

「ますます事態がわからなくなったきぞぉ……」

「ええ。私もでございます」

 そういう割りには二人は嫌に冷静であった。
 元の性格が原因だろうか。危機に陥るほどのプレッシャーがない限り、彼らはまず冷静さを欠かない。
 警戒をしながらも、内心は冗談を言えるほどに落ち着いていた。

「おや、何人かは我々と同じく目覚め始めたようですな」

 だんだんと、周囲の「首輪をかけられた人々」も眠りから目覚め始める。
 見うる限りの人々は、(万丈も言えたことではないが)妙な身なりの人間が多い。
 先ほども言ったとおり、形状そのものがメガノイドであるものもいれば、単純に服装が不自然なものも多い。

(普通の人間もいるが、それが主ではなさそうだな)

 その時、突如として薄暗い広間にスポットライトが翳される。
 それが照らした先は、この場にいるどの人間よりも妙な格好──真っ白な羽に身を包んだ三人の少女たちである。

「この場にいる全員が今、目覚めました」

「今現在では誰一人殺し合いを始めず、全員がゲームの始まりを迎えられて感激します」

「さて、今から皆さんにしてもらうのは至極簡単なことです」


「「「皆さんには最後の一人になるまで殺し合いをしてもらいます」」」


 万丈、ギャリソンの顔色も変わる。
 いや、誰もがこんな状況を飲み込めないまま呆然としている。

「おい、今度は何の冗談だ」

 白いコートの男がそんな中で前へ歩いていく。
 それこそ、少女たちに掴みかからんばかりに。どうやら、この男は少女たちの知り合いらしい。

「冗談などではありません」

「それは今から起こる出来事を見てもらえればわかります」

「コダマ、やりなさい」

 少女たちは同時に頬を歪ませる。
 すると、傍らの紳士がある参加者の目を見てボタンを押した。彼をコダマというらしい。
 その無表情さに気をとられていると、どこからともなくピピピ……と電子音が聞えてくる。
 彼がした、ボタンを押す動作と繋がりがあるのは明らかだった。

「何だよオイ、この音は……」

 音が聞えたのはサーベル暴君マグマ星人の方からである。
 かつて宇宙剣豪ザムシャーに敗れた兄弟の片割れなのだが、自らの首元が怪しげな音を発しているということには気付かないはずがない。
 彼は自分の首輪が奏でる一定のリズムに恐怖を覚えずにはいられなかった。

 ピーッ。

 そんな感じの間延びした音が聞えるとともに、空気が凍る。
 時間が止まり、マグマ星人の体の一部──首だけが、空を飛ぶ。
 顔のない、サーベルの怪人がそこで自分が死んだことにも気付かずに立っていたのだ。

「どんなに強い力をもってしても、この首輪の爆発による死は免れません」

「そして、首輪を無理に外したり、私に歯向かうようなら彼と同じ末路が待っています」

「安心してください。滅多なことではこんなことはしません」

「皆さんに効率よく殺しあってもらうための手段です」

「尚、その中からただ一人生き残った参加者には、その内に秘めたる願いの成就を約束します」

「死者の蘇生、永遠の命、強い力…………どんな願いでも、我々の力をもってすれば不可能ではありません」

「「「では、皆さんを殺し合いの会場に招待します」」」


 大したルールの説明もないまま、悪夢の日々は始まる。
 彼女たちを除けば、もうその場にいる人間はサーベル暴君の死体のみであった。


【マグマ星人@ウルトラマンメビウス 死亡】
【バトルロワイアル START】
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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HN:藤宮昴
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多趣味だけどこのブログではアニメ、特撮、漫画、ゲーム、洋画、邦画、小説等を取り扱います。

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最近はサクラ大戦、特撮、プリキュアなどのネタがメインです。

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